Asahi Business Consulting|朝日ビジネスコンサルティング

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neta.1/家業から企業へ

経営者の「右腕」

 『家業から企業への転身』という話題の中で、クライアントの経営者から、「『右腕』になる人材がいない」、「『右腕』が育たない」と言った声を聞くことがあります。どんな人材が、どのように「右腕」になるのでしょうか。

「右腕」調査

 アンケート調査によると、従業員50人以上の企業の8割に「右腕」といえる存在がいます。右腕の20%が子息で、60%は親族ではない社員です。右腕の平均年齢は44歳で勤続14年。競争力を強くし、事業拡大などを考えている経営者は「右腕」を求めているようです。最初から「右腕」にすることを決めて人材の採用を行った企業は全体の25%です。「右腕」になった社員の50%は中途採用です。「右腕」を次期後継者と考えているのは、右腕をもつ経営者の20%程度だそうです。そもそも、信頼できる部下を「右腕」と呼ぶ話はどこから出てきたのでしょうか

「右腕」の起源

 キリスト教の聖書が起源の説があります。マタイ伝に「右の頬を打たれたら、左の頬をも差し出せ」という話があります。聖書には「右」と「左」に大きな意味があり、「右の手」という言葉も聖書にはよく出てきます。「三位一体」説のアウグスティヌスによれば、聖書で言われる「右(手)」とは「天上の善きもの」、「左(手)」とは「地上の善きもの」が割り当てられているといいます。「右手」は「神の領域で人間に与えられた権利とまっとうする能力」という解釈がされています。「右腕」の話の起源がこれに起因すると考えると、経営者の右腕は「経営者の領域で与えられた責任とそれを遂行することそのもの」を役割付けられているともいえるかもしれません。

小「右腕」の育成

 右腕は「経営者の領域」を共有できる信頼関係と価値観が必要であると考えます。経営者と社員という単なる雇用/被雇用で結ばれた関係では右腕にはなりえません。右腕に中途採用者が多いのは、それまで経営に不足していた能力と個性を高く評価し採用することから「尊重」や「信頼」関係が始まり、企業文化や社内風土に中途採用者がなじみ加わり始めることで「価値観」の共有も深まるためと考えられます。たたき上げが「経営者の領域」を共有する深い信頼関係に置かれる場合、経営者が一目置く存在、お互いに「尊敬」に近い感性での関係を築ける「行動」がとれる人材の育成が必要です。

「右腕」に採用

 「右腕」の採用に当人の能力は重要な要素でありますが、それ以上に企業のミッション(使命)と経営者の姿勢に共感し行動がとれる信頼関係が必要です。中小企業で子息以外の「右腕」が、現在の経営者の後継や、そのまま次の経営者の右腕になるケースは少ないようですが、それは、右腕が経営者と一心同体に近い存在であるが故の結果であると考えます。契約によって信頼関係を明確にし、高い金銭報酬によって価値観の共有を図る米国的なやり方もあるかもしれませんが、九州の地場企業にはふさわしいとは思えません。事業規模の拡大は会社の企業化を余儀なくさせますが、右腕との関係は依然、家業的なほうが良いかもしれません。
【ネタの情報源】 日本商工会議所「成長する中小企業における人材の確保と育成 H12.3」 脇坂明「右腕が中小企業の経営業績に与える影響」(勁草書房「成長と人材」に同様の論文が掲載) 林明弘「マタイ5,39についてのアウグスティヌスの解釈」川崎医療福祉学会誌Vol.12 No.2 2002

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