Asahi Business Consulting|朝日ビジネスコンサルティング

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neta.10/家業から企業へ

権限の委譲

 社員に権限を持たせることが必要であることを認識しながらも出来ない会社に多く出会います。権限の委譲は、トップダウンで人事を行うことが必要だと考える経営者もいるようですが、それだけでは十分ではないようです。

権限行使の実際

 会社の中で管理職を含む従業員が権限を持てない、持たない、行使出来ない理由にはどんなことが考えられるのでしょうか。会社が社員に対して委譲した権限の内容を明確に伝達していない、社員が委譲された権限について理解していない、委譲された権限を行使する能力に劣っている、社員が委譲された権限について上位管理者から干渉を受けることなどの理由が考えられます。上位管理職になるほど「責任の重い」権限が付与されますが、権限の行使にあたり、「辞職する覚悟で決済をする。」「私にはそんな責任はとりきれない。」などという管理職者の言葉をよく聞きます。

権限に対する責任

 「権限を与えられれば、それなりの責任を果たすことが求められる」と中堅管理職は口々に言います。その責任とは何を指しているのでしょうか。失敗したら…という結果に対する責任が重くのしかかり、事実、中堅企業でもそういった内容の具体的な議論が経営者と中堅管理職の間で議論されることもあるようです。しかし、先に失敗という結論を仮定した「責任の所在」を真剣に議論することに意味があるのでしょうか。まず、失敗しないようにするためにどんな手段を講じていくのか、それがどのような状況にあるのかといったことを説明する責任を果たすことこそが権限に対する責任ではないでしょうか。

権限委譲のステップ

 米国のコンサルタントのハーヴェイ・セイフターは権限委譲を行うためには、権限を規制する手綱を緩めることが必要であると5つのステップを提言しています。
1.全従業員が必要な意思決定を行えるようにする。
2.上位役職者は必要以上に干渉せず、職務と権限を幅広く委譲する。
3.従業員に企業や自分の目標設定に関わらせる。
4.全従業員に情報を公開する。
5.自己管理はチームワークで行い上位干渉は行わない。

 ただし、このステップのためには説明する責任を果たすためのフィードバックのしくみや、委譲された従業員が教育的な観点から結果責任を果たす仕組みが整っていなければいけないことも加えています。

権限委譲の土壌

 セイフターが提言するように権限を委譲することは実際には、なかなかむずかしいのが現状です。本人も著書の中で、組織慣習上のヒエラルヒー(ピラミッド型に序列化された組織)を崩すことの難しさが大きな障害になっていることを指摘しています。この構造を崩すことが難しい理由の一つに、従業員同士の信頼関係を築くコミュニケーションが何らかの理由によって疎外されていることを上げることができます。お互いを尊重し、補い合って成長し成功しようというチームワークの土壌が現在の会社には薄れてきていることがあるように感じます。社員の視点でみれば、たとえ権限を委譲された管理職人事に不満があってもどうしようもないのが現在の会社組織であり、不満をつのらせても意味はありません。経営者の視点でみて、そういった権限委譲の人事施策をとる以前に、チームワークの土壌を整える必要性があることに気付くことが重要です。最近行われることが少なくなった上司や同僚との「飲みニケーション」の時間を取ることや、それに代替するコミュニケーションを模索するアドバイスを求められるケースが増えていることと関係があるとも感じています。
【ネタの情報源】 ハーヴェイ・セイフター、ピーター・エコノミー「オルフェウスプロセス」角川書店

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