Asahi Business Consulting|朝日ビジネスコンサルティング

朝日ビジネスコンサルティング 福岡・九州を中心にサービスを提供するコンサルティング会社です

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企業経営.1

夢と志

 情報関連サービス業を営むA社の社内の雰囲気は沈滞していた。
 利益が出ていないわけではないが、ここ数年売り上げは、前年並みかやや下降の傾向を示していた。しかし、キャッシュはまだ十分にある。今すぐどうこうなるという状況ではない。
 ただ、漫然とした不安感が社内を包み込んでいた。
 「以前は、よかった」と中堅SEの松本はいう。
 夜もみんなで遅くまで仕事をし、その後連れ立って飲みに繰り出した。システム開発の仕事はつらかったが、みんなが充実した日々を送っていた、という。
 現在はどうか。有能な社員がどんどん会社を去っていく。現在会社に残っている社員は、自社の置かれている市場環境もさることながら会社に対する将来性、希望が見いだせずに不安を抱えている。A社に取引先の人々が訪れても、覇気のあるあいさつができる社員がいない。
 A社を訪れる人々の間では「あの会社大丈夫か」といううわさが流れている。
 このような状況の中、A社は、コンサルタントの山上に自社の企業診断を依頼した。
 山上は、分析の過程でこのような現状を目の当たりにし「このままでは、いつか大きな壁にぶち当たる。今は利益がでているから良いが、一度赤字に転じることになれば一気に崩れる落ちる危険性がある」
 A社では、長引く不況でシステム投資を抑える会社が多い中、中々思うように仕事がとれず、自社の得意領域やSEのスキルなどを一切鑑みず、とにかく目の前にぶら下がってきた仕事に一目散に食らいつくということばかりを繰り返していた。
 山上は、社長報告の場で言った。「御社の夢は何ですか?」 。社長をはじめその場の雰囲気は凍りついた。山上は続けて言った。「社長をはじめ経営陣は、目先の売り上げのみを追いかけることで精いっぱいで“会社の方向性を社員に示し、それに向かってまい進していく“という本来の姿を失っているのではないでしょうか?」 社長は「そんなことはない」と言い、自社のビジョン、年度の経営方針などの説明をした。しかし、最後には、それらと実際の行動とが乖離していること、社員にそれが伝わっていないことに納得をし、山上に「わが社のあるべき姿を社員中心にまとめ上げる」ことを指示した。
 山上は、現場の最前線で活躍するSEたち、営業担当のSEなどを招集し、会社のあるべき方向性を検討するブレーンストーミングのセッションを開催した。
 参加したSEたちからは「こういうことがやりたい」「こんな風にしたらどうか」という前向きの意見が多数提案された。
 山上は、これらの意見をもとにさらに詳細な分析を行い、事業方針およびアクションプランをまとめ上げた。そしてA社では、このアクションプランをもとに実際の新サービス定義から販売活動、サービス提供までを一貫して推進・管理していくクロスファンクションチームを営業系SE、技術系SEからなるメンバーで編成し、社内構造改革を推進することを決定した。A社では、このような改革を通じ、社内に活気が戻りつつある。(登場する人物・団体はすべて架空のものです)

文/朝日ビジネスコンサルティング・古川 武史
takefumi.furukawa@asahibc.co.jp

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