Asahi Business Consulting|朝日ビジネスコンサルティング

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企業経営.2

新会社立ち上げ・魅力がないと動かない

 A社では、社内間接業務のさらなる改革を目指していた。
 経営企画部の本社業務改革推進グループ(以下、業革G)が改革の音頭をとっている。このグループのミッションは、本社間接部門のコスト削減を強力に推し進めることである。
 また、直近の取り組み課題は、今までABM/ABCという手法で間接業務削減を図ってきた間接部門を、独立会社形態の事務処理センターとして立ち上げ、その独立会社に厳密な損益責任を持たせることによって今まで以上のコスト削減を達成しようとするものである。
 A社は、業績不振の企業が多い中、安定した収益、利益を上げている優良企業である。それゆえ業革Gは社内でも「なぜ、そこまでする必要があるのか。今までも十分にコスト削減には取り組んできているではないか」というような否定的な声が出た。特に、独立した会社に出向し業務を行うことになる間接部門の社員からの反対意見が多い。
 このような状況の中、A社はコンサルタントの山上に「間接部門改革支援」を依頼した。
 A社の狙いは、外部のコンサルタントに今回の改革支援を依頼することで課題に取り組む意義を社内に強力にアピールし、独立会社設立を滞りなく完遂することにあった。
 業革G課長の溝口が言う。「危機感が薄い。我が社の社員には、本気で業務を変えていこうという意識が薄く、自己利益の最大化に腐心し、一向に改革が前に進まない」
 山上には、そう語る溝口自身の取り組みに「本気度」を見いだせないでいた。溝口の統括する業革Gのゴールは、会社を立ち上げるまでとされていた。したがって、あくまでA社側からの視点での「コスト削減」ばかりにフォーカスしてしまい、設立後の会社がどんな組織形態で運営されるのか、どんなサービスを提供していくのかなどという独立会社からの視点が欠如しがちであった。これでは、独立会社に出向になるであろう社員、労働組合などからのコンセンサスはなかなか得られない。
 山上は言った。「溝口さん、あなたが独立会社の社長になられたらどうですか」
 溝口は戸惑いを見せた。「それは、私が決められることでない…」と。
 しかし、あくまで会社を立ち上げるまでが自分の仕事で、後はお任せという姿勢では、新たに設立される独立会社で働くことになる社員を説得することはできない。ここは腹をくくって、自らが新会社をおこし、改革の旗振り役になり魅力的な会社を共に作っていこうというリーダーシップが求められるのである。山上は、A社経営陣にこの旨を提言した。
 山上の提言はA社内の内諾を得、将来の社長候補となった溝口の強力なリーダーシップを元に、魅力的な独立会社を作っていくという方向に進んできている。
 独立会社は、A社の間接業務を効率的にこなす事務処理センターであるという位置づけではなく、A社以外の企業にサービスを提供し、さらにサービスの専門性を高めてコンサルティング業務まで提供していくというような魅力的な会社として具現化されてきている。
 ようやく、取り組みは軌道に乗り始めた。(登場する人物・団体はすべて架空のものです)

文/朝日ビジネスコンサルティング・古川 武史
takefumi.furukawa@asahibc.co.jp

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