Asahi Business Consulting|朝日ビジネスコンサルティング

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企業経営.3

企業再建・管理業務整備の重要性

小売業を営むA社は、債務超過の状態に陥っていた。
 数年間での急速な出店攻勢により売上高・企業規模は加速度的に大きくなってきたが、それに伴う管理業務の整備が後追いになり、気がついてみればこのような状態に陥っていたのである。
 このような状況の中、A社は、投資ファンドからの増資という形で資金提供をうけるとともに、借入債務を特定銀行に一本化し、財務基盤のてこ入れを図り、投資ファンドなどから派遣された企業再建のプロフェッショナルによる新経営陣によって、経営再建を図ることになった。
 新経営陣によって、粗利益の高い商品販売の強化、効果的な販促活動、徹底したコスト構造改革など、さまざまな再建施策が検討された。このような再建施策が検討・推進されていく中、A社新経営陣はコンサルタントの山上に「管理業務オペレーション再構築」を依頼した。
 A社新経営陣の狙いは、管理業務オペレーションをきっちり再構築し、キャッシュや在庫などをスピーディーにかつ正確に把握できる体制を築き、適正な経営の舵取りを行うことにあった。
 A社では、再建施策の実行に伴い徐々に利益は出るようになってきていたが、キャッシュポジション改善の兆しが見えず、新経営陣もそれについては不安を抱えていた。社外では、取引先の不安によるクレジットクランチがおきているのではないか?店舗や物流センターに不良在庫が滞留しているのではないか?という様々な憶測も飛び交っていた。
 山上はこれらの状況をかんがみ、「まず、キャッシュフローを正確に把握できる仕組みを構築すること」を提言した。
 小売業という業態は、ある程度の規模があれば基本的に商品さえ普通に売れて(利益を取って)いれば、キャッシュフローは悪くならない構造である。簡単に考えて、支払う方は期限付きで払い、収受する方はその場で現金回収されるからである。(どんどん出店し、投資支出が多いときは別であるが…)
 山上は、A社財務チームとともにキャッシュフローを正確に把握できる業務オペレーションを構築し、ここ数カ月間のキャッシュフローを分析して見た。すると、何のことはない通常の営業キャッシュは利益に見合うだけ得られている。売上に関する収入も仕入れやその他通常の経費の支出も想定された範囲である。キャッシュポジションを悪化させていた原因は、増資に係る証券会社に払う費用や金融機関に払うアレンジメントフィーなどの一時的に発生する支出によるものであった。山上は言った。「経営再建に絡む金融機関やコンサルタントなどに支払う一時的な支出が今のキャッシュポジションを悪くさせている原因ですよ。心配せず、今の再建施策を推進していきましょう」
 キャッシュポジション悪化の不安は、とりあえず取り越し苦労に過ぎなかった。再建施策は順調に機能していたのである。管理オペレーションを、きっちり整備し、経営状況を正確に把握することの重要性を改めて認識した。(登場する人物・団体はすべて架空のものです)

文/朝日ビジネスコンサルティング・古川 武史
takefumi.furukawa@asahibc.co.jp

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