Asahi Business Consulting|朝日ビジネスコンサルティング

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業務改善.2

スピード改革 その1

 ここ数年の経営環境の激変により、経営判断を早期に行う必要性については認識をしている。しかしながら、売上に関する速報は日々確認を出来るのであるが、利益ベースの判断は翌月の半ばを過ぎないと把握できない。この状況に、もどかしさを感じているのが小売を手がけるZ社社長 今泉であった。いつも月初なるとに「いつになったら計数が把握できるのか?」との質問を管理本部に行うのが日課となっている。管理本部長の本田部長にも、早期の月次決算の必要と改革をするよう指示を出してはいるが、一向に進まない。
 今泉は「スピード経営」と題するセミナーに参加し、コンサルタントの山上と出会った。そのセミナーで、「スピード経営」の基本は業務プロセスの改善を行わなければ不可能であるとの指摘を受けた。管理本部や経理の改善ではなく、経営資源(物、人、カネ)が動く場面での業務改善なくして、計数把握のスピードは上がらないとの指摘である。
 今泉は山上にコンサルテーションを依頼した。「計数把握のスピードを上げたい。各現場の業務の変革が必要であれば行いたいし、コンピュータシステムの変更が必要であれば行いたいと考えている。その手助けをして欲しい」。
 さっそく山上は、業務の流れを把握するとともに、その時点での情報の流れを整理することから始めた。商品仕入に始まり、販売、在庫管理、現預金管理を含めて、どの時点でどのような経営資源の移動が起こり、どのような情報が会計へと流れてくるのかを確認したのである。
 月次決算に時間がかかっている原因は明確であった。売上はPOSシステムから営業管理へと日々データが流れる。しかしながら、在庫情報に関してはシステム管理が不十分であり、毎月末の棚卸数値の確定は、経理課へ棚卸金額を報告した後、会計システムへ入力した数値を持って粗利を算出しなければ正しいのか間違っているのかの判断がつかない。粗利がおかしければ、そこから再度、現場に確認を求めるというオペレーションが行われる。ここに一週間程度のタイムラグが発生する。また、仕入に関しても大きな問題を抱えていた。仕入業務の精度が低いために、仕入先からの請求書を基に、支払データを作成する。この状況が続く限りにおいては、仕入先の請求業務のスピードで計数把握のタイミングが決定されてしまう。
 山上は言った。「物の動きにもう少し敏感になりましょう。仕入にしても、在庫管理にしてもシステムをうまく利用し、日々の処理レベルを上げればスピードも精度も上がります。Z社の業務レベルが上がれば、仕入先を含めた取引先も各種の業務協力はしてくれますよ」。
 そこから仕入業務と在庫管理業務のオペレーション改革が始まった。システムの仕様も一部変更し、日々の処理で完結する業務へと関係各部で調整を行い変更していった。そして、3カ月後、月次の計数把握は、翌月7日に固まるようになったのである。
 今泉は言う。ようやくここからが勝負。計数把握のスピードが上がったので、これを基に、利益確保の新たな手を打ち、収益を上げる。スピード経営とは、いかに数値を正確に、早く把握するのかという第一ステップと、如何に新たな手を考え打ち続けるかということだ。今回の改善は、その第一ステップである。
(登場する人物・団体はすべて架空のものです)

文/朝日ビジネスコンサルティング・古川 武史
takefumi.furukawa@asahibc.co.jp

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